「神経活性化による炎症反応の制御」という北大の 村上正晃先生の論文を読みました。
その中には
「炎症の増幅回路の発見」 というものがあり、
「マウスに IL-17 を強制発現させると過剰な IL-6 が産生され,F759 マウスにて同様の実験を行うとさらに 10倍以上の IL-6 が 産生された。試験管内の解析からも,IL- 17 と IL-6 の同時刺激によって相乗的に IL-6 が発現した。
私たちはこの機構を IL-6 産生の増幅回路と名付けて研究を行って F759 関節炎,多発性硬化症モデル (EAE)でのそれらの発症 に 関与していることを示した。
さらに,本機構の解析を続けていくと非免疫系細胞にて NFkB と STAT3 が同時に活性化すると NFkB 過剰活性化が誘導され,その標的遺伝子群が過剰発現した。 IL-6 はそのポジティブフィードバックループにて 、STAT3 活性化を維持し,実際の機能分子は NFkB の標的遺伝子であるケモカイン,増殖因子などであった。 これらが局所で過剰となれば,そこへ免疫細胞の浸潤が生じ恒常性が破綻する。」
私たちはこれらの現象を「炎症」と 呼んでいることが判った。
「炎症の増幅回路,炎症回路 (Inflammation Amplification Loop,Inflammation Amp)」というべきものであった。
疾患モデルを用いた実験から,炎症回路は,関節リウマチ,多発性硬化症などの自己免疫疾患や移植の慢性拒絶に関与することが示された。
簡単に言うと、ストレス、腸内の環境、体の歪みなどから、延々と炎症の悪循環が続いていってしまう・・ということで、これはアトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、湿疹、酒さ・・もう、どんな皮膚病にもあてはまるということです。
これらの「炎症のループ」をあらゆる角度から断ち切ることが「本治」といえると思っています。
当院での漢方薬、食事指導、その他は ここを目指しております。