先日、「驚異と怪異」というテーマの展覧会を見てきました。
世界各地の異形のもの、仮面やオブジェなどの展覧で、品ぞろえとしては大変申し訳ないけれど、土産物のようなものが多く、浅く、ぺらっとした感じで終わってしまっていました。物の怪たちを詳細に描いた古書も、ガラス越しで眺めるだけで、じっくり読めなかったので不満が残りました。
また、どうしてこのようなものをずっと人類が大事にしてきたか、怖いな~と思いつつも失わずにきているのか?というところまで迫ってはいかないのがもどかしかったです。
私は昔から異形のものや仮面などに大変興味をもっており、韓国の仮面劇の写真集など集めておりました。
また、スリランカでは悪魔の仮面をつけて悪魔祓いの儀式をする、病気治療というものがあるとアーユルベーダの学習の際現地で教えられ、非常に興味をもっていました。病気を治す役、悪魔の役、保護する役、幸運をもたらす役など各仮面はその役割をもちます。精神的に問題が起き、通常の治療であまりよくならない場合の奥の手として、どこかの小屋にその方を連れて行き、目の前でこの仮面劇を見るようです。観光客が、宴会場で劇を見るのとわけが違いますので、相当、怖いというかインパクトがあると思われます。
また韓国の仮面も両班をからかったり、風刺の面も強いですが、なんと「梅毒」というお面があったりして、邪気を払う儀式として行われていたということも確かです。
少し異形のものの話をしますが、中世の王国時代の映画などみても必ずといってよいほど王のそばに道化または異形のものが存在します。それは誰もが敬わないといけない絶対君主を唯一からかってもよい存在です。
なぜまがまがしいとまでいえる状態を王室に引き入れるのか、私はこの二次元で「聖なるものと邪なるもの」「正しいものと間違っているもの」の分別の中で、現実的には「聖なるもの」「正しきもの」を追いかけるにせよ、エネルギー的には、両者が中和をはかっていくようにしているように感じています。