ニキビ痕にはいろいろなタイプがあり、炎症をおこし皮膚が凹んでしまう状態や、黒ずみ、赤みが残る赤ら顔、色素沈着などがあります。
ニキビ痕の種類と見分け方
1 赤み
- 炎症の痕が残っている状態です。なかなか消えない赤みは、表皮および真皮の層がダメージを受けたことにより薄くなっており、皮膚の下にある筋肉や血管が透けて見えている状態になっています。
2色素沈着
- ニキビ痕の色素沈着にはヘモグロビンとメラニンが関係しています。紫がかった色素沈着はヘモグロビンが影響しています。ヘモグロビンによる色素沈着が治まると、メラニンによる茶色いシミができます。
3クレーター
- ニキビが繰り返し発生し、赤ニキビから化膿ニキビへと症状を進行させた結果、傷が真皮に達し、真皮組織を壊してしまうので瘢痕(はんこん)ができます。炎症が沈静する過程で、肌の表面が平らではなく凸凹になってしまった状態がクレーターです。
真皮組織の深部を複雑に壊してしまうと、元の肌状態に再生するのは極めて難しくなります。爪でつぶすような誤ったスキンケアでも、クレーターを作ってしまいます。
4しこり
- 化膿が皮膚の深部にまで達してしまい、皮膚の異常再生が起こり、しこりになる場合があります。ニキビによる炎症が治まった後、線維芽細胞が壊れた真皮を修復しようとして細胞を作り過ぎてしまうために起こります。
5ケロイド
- ニキビが同じ箇所に多数できたために何度も化膿して皮膚が盛り上がり、次第にもりあがってしまった状態です。痛みや痒みを感じる場合があります。主にあご下(フェイスライン)、胸、背中、肩にできるのが特徴です。
ニキビ痕のタイプ別治療法
1赤みタイプ
- 早期の炎症性のつよい赤いニキビには、赤みに吸収される特性を持つレーザーであるVビームや、フォト治療(IPL)、青色LED光線という光治療器を使用します。
6ヶ月~1年以上経過したニキビ痕には、コラーゲン産生作用を促すレーザーである、ジェントルYAGレーザーやCO2フラクショナルレーザーを使用します。
2凸凹タイプ
- 凸凹のあるニキビ痕には、コラーゲン産生作用を促す治療を行います。その他に、ピーリングやコラーゲン注入を組み合わせて行うことで、しっかりと改善させます。CO2フラクショナルレーザー、美白レーザーをすることが効果的です。
3茶色タイプ
- 色素沈着になってしまったニキビ痕には、色を落としてきます。これらは美白のページをご覧ください。美白剤などの院内処方薬や美白点滴を併用する場合もあります。
ニキビ痕の治療法
1Vビーム:赤みタイプのニキビ痕に効果的
- Vビームは色素レーザーの治療機器で、赤み(酸化ヘモグロビン)に吸収される特性を持つレーザーを照射して、赤みを改善していきます。接触型冷却装置で皮膚表面を保護しながら治療を行います。アメリカのFDA(日本の厚生労働省にあたる機関)の認可を得ており、ニキビ痕の治療にもその威力を発揮しています。
2LED治療器
- 光波長がアクネ桿菌(かんきん)を死滅させることに役立ちます。
・アクネ桿菌を死滅させる青色光
・黒ニキビを軽減させる緑色光
・ニキビ痕の赤みや赤ニキビを軽減させ肌質を改善する黄色光とオレンジ光
・炎症、皮脂を軽減させる赤色光の5色の光を持つため、ニキビ痕やニキビ全般に効果的です。付加的効果としてコラーゲンを産生する作用もあります。
3フラクショナルレーザー:凸凹タイプにニキビ痕に効果的
- CO2フラクショナルレーザーのページをご覧ください。
- 4イントラセル:凸凹タイプにニキビ痕に効果的
- レーザー光線の何倍もの強さをもつRF波(ラジオ波)の熱エネルギーを使用して、自己コラーゲンを産生させ、傷痕の凹み肌状態の改善や皮膚の中の塊を柔らかくする治療機器です。ラジオ波をあてることで熱が真皮を収縮させ、ゆっくりと時間をかけてコラーゲンを再生させる治療方法です。皮膚の引き締め効果とともに、肌がすべすべになります。
真皮内でコラーゲンが増殖することで、軽度のクレーターが改善されます。
5フォト治療(IPL):赤み、茶色タイプにニキビ痕に効果的
- フォト治療(IPL)はメラニンとヘモグロビンの両方に反応するため、赤みのあるニキビ痕や色素沈着になってしまったニキビ痕にも効果的な光治療器です。コラーゲン増殖作用もあります。
肌へのダメージが少ないので、治療後すぐに洗顔や化粧が可能です。
フォト治療のページをご覧ください。
6ケミカルピーリング
7ポテンツァ(POTENZA)