あざ

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青あざ:太田母斑、青色母斑、異所性蒙古斑、遅発性太田母斑(ADM)
茶あざ:扁平母斑
白アザ:白斑症脱色素斑
黒あざ:色素性母斑、ホクロ、巨大色素母斑
赤あざ:苺状血管腫、サーモンパッチ、ウンナ母斑、単純性血管腫

あざの種類と治療法

1白斑症脱色素斑

白斑症脱色素斑は、先天的に色素が欠損している白皮症や後天的に発生する尋常性白斑などがあります。メラニン色素を作っているメラノサイトが消失、あるいはメラニン色素生成の機能の停止によって発症します。

治療法

外用薬、内服、当院ではエキシマ光線療法をよく使用しています。
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2苺状血管腫

未熟な毛細血管の増殖により起こるできものです。

生後すぐ、あるいは生後数週以内に発症することが多く、表面が苺状に赤く盛り上がり、急速に大きくなります。

その後は数年かけて徐々に赤みが抜け、退縮します。

からだの表面のどこにでも見られますが、顔に多く、局面型、腫瘤型を示します。
2歳頃から退縮が始まり、5歳までに50%、7歳までに75%の苺状血管腫が自然に治癒すると言われています。

自然に色調が治っても、表面のでこぼこや色が白く抜けたり、隆起やしわ・たるみを残したりすることがあります。

いずれは自然治癒するため、昔は経過観察することが多かったのですが、大きくなるとその部分が瘢痕になったりするので、かなり早期に治療するように流れが変わってきております。また目の周囲にあるものでは、視野を障害しますと視力低下などにもなりますので、早期治療がお勧めです。

治療法

診断により経過観察で自然治癒を待つのかレーザー治療を行なうか判断します。

レーザー治療の場合は、基本的に3か月に1回、レーザー照射します。
3~6回はかかります。

レーザー施術の流
1. レーザー照射:2時間前に麻酔シールを貼ります。
  
2. レーザー後は軽いやけど状態になります(軟膏をお渡しします) 
3. 外用剤による処置を約1週間程度行っていただきます。

4. 継続的な治療により、ある程度あざが薄くなったら治療完了です。

3サーモンパッチ

サーモンパッチは乳児のおでこの真ん中や眼の上や上口唇などにできるあざです。新生児の三分の一ぐらいにみられます。

圧迫すると一時的に色が消えることが特徴です。
小児が力んだり、泣いたりすると、赤あざが濃く見えることがあります。

ほとんどの場合が1歳から1歳半くらいまでに自然に薄くなってきます。

治療法

待てば消えますが、ご希望によりVビーム治療を行います。

4ウンナ母斑

真皮の毛細血管が拡張することでできてしまう赤いあざで、頭部から頚部(うなじ)にかけて現れるものです。
平らな母斑です。
3歳くらいまでには自然に消えるとされていますが、、サーモンパッチと比べると消えにくい傾向にあります。

治療法

ご希望によりVビーム治療を行います。
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5単純性血管腫

真皮の毛細血管の局所異常で、通常皮膚の膨隆を伴わず明瞭な境界線があり、均一の紅斑を呈します。
色は明るいピンク色から濃い紫色まであります。
浅在性、深在性、びまん型に分類されます。

発症は生下時よりみられ自然消退しませんが、加齢に伴って褪色する色があせる場合もあります。

しかし反対に色が濃くなったり、腫瘤を形成する場合もあります。

治療法

早期にVビーム治療をするとほとんどが薄くなります。
レーザー照射時の痛みは、通常 麻酔テープ(ペンレス)の使用や麻酔クリームによる局所麻酔下に行います。
照射後は灰青色になりますが、24時間すると黒くなり、一週間後には暗い赤色になることが多いです。
一週間くらいで皮がはります。照射後二週間くらいして赤い色がうせはじめ、照射後1~2か月かけて色が失せていきます。

レーザー治療後約1週間は、軟膏を塗布し、ガーゼで被覆します。
現在レーザー以外のほかの赤アザ治療は推奨されておりません。

赤あざに使うVビームについて

茶あざに使うQスイッチルビーレーザーについて

あざ治療の流れ

カウンセリング
患者様の状態、年齢、あざの状態をみて個別のカウンセリングをします。
治療法の提案をいたします
テスト照射
症状や肌の状態をよく見て、それに合わせたにレーザーを使用します。
(波長、強さなどを選びます)
テスト照射を行い、その効果を判断するのに1,2ヶ月待ってから治療回数、治療間隔などを決めます。
麻酔シールかクリームを使って一二時間してから施術します。

※照射時は、目を保護するためにアイマスクを着用して頂きます。
お子様の場合は目にシールを貼って保護を行います。

黒アザ

メラニン色素が真皮内に増えて出来る色素異常です。

小さいものではほくろ、巨大なものは、巨大色素性母斑と呼ばれています。

爪の下、指先、足の裏、手のひらなどにある黒あざは、まれに悪性化することがあるので注意する必要があります。
、生まれつきによるものと生後1週間ほどしてから出るものと様々です。色素性母斑、母斑細胞性母斑(ホクロ)、巨大色素性母斑などがあります。

色素性母斑

色素性母斑は、ほくろのような小さなものから、巨大なものまで大きさは様々です。
母斑細胞が表皮と真皮の境目もしくは真皮の中に存在して、メラニン色素を作り出すために、褐色ないし黒色に見えます。
時には毛が生えたり表面がでこぼこすることもあります。
小さな色素性母斑は悪性化することはあまりありません。


治療法

小さなほくろは電気やレーザー(炭酸ガスレーザー、エルビウム・ヤグレーザーなど)でほくろ全体を焼き取る治療方法や、メスまたはパンチを使ってくり抜く治療方法が一般的です。
悪性化の心配がある場合はくり抜いた組織を病理検査します。
大きめの母斑の場合は当院では悪性化の心配がない場合は最初から手術という選択はせず、CO2レーザー、エルビウムYAGレーザー、Qスイッチルビーレーザーを複合的に使用して治療を行っていきます。
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レーザー治療では完治しない場合や跡が目立つ場合は、残った部分のみ紡錘形に切除して縫い合わせる方法が一般的です。
ただしこの場合も最初から手術を行うよりは大きさが縮小されているのでちいさい傷ですみます。
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さらに大きい場合で1回では取り切れない場合は、2、3回に分けて少しずつ切り取って縫い寄せる方法もあります。
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青あざ・茶あざ

青あざには、太田母斑、後天性太田母斑(ADM),異所性蒙古斑があり茶あざは扁平母斑があります。

青あざ・茶あざの種類と治療法

1太田母斑

境界が明瞭な青みがかった褐色斑がまぶた、ほほ、額などにできる疾患で、通常は左右どちらかにあざがみられます。思春期ごろからめだってくるばあいと、生まれてすぐからわかる場合があります。

治療法

Qスイッチルビーレーザーが有効です。三か月に一度、3~5回のレーザー治療が必要です。保険が適応されます。
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1後天性太田母斑(ADM)

両ほほ骨部に左右相性に、比較的境界明瞭な灰褐色の点状の色素斑が、多発し、次第に色が濃くなります。25歳くらいの女性に発症することがおおいです。肝斑とは全く違いますし、治療法も違いますので注意してください。

治療法

Qスイッチルビーレーザーが有効で、三か月に一度、三回ぐらいのレーザー治療でとることができます。保険適応です。
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1異所性蒙古斑

新生児の仙骨部や臀部にみられる青い色の斑です。通常7歳ぐらいまでには色が消えるものですが、上記以外の場所にこれができたばあい、消えないことがあります。

治療法

Qスイッチルビーレーザーが適応します。保険適応です。

レーザーはまず受診していただき、正確な診断をつけます。そしてともに治療計画をたて、レーザー照射の日を予約していただきます。
レーザー当日は照射二時間前に麻酔シールを患部に貼っていただき、その後レーザー照射を行います。手ではじかれるような感覚はありますが、痛みはさほどつよくありません。
照射後、ガーゼかバンドエイドで覆い帰宅、翌日と一週間後に受診していただきます。
その後は1~2カ月おきに通院していただき、次のレーザー照射の予定をたてます。

治療後は数日で患部がかさぶたになり、それは7~10日後にはがれます。
照射後いったんまえより濃くなってきたように感じられる方もおられますが、それは破壊されたメラニンが下から上にあがってきている段階ですので、これを待つと薄くなります。
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1扁平母斑

盛り上がりのない褐色斑のためこうよばれています。思春期以降に濃くなり目立つことが多いいです。

治療法

QQスイッチルビーレーザーがよいですが、再発率が高いですので、何度も照射する必要があります。保険適応です。
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